日本と海外の違憲審査制の違い

裁判所には司法権があり、それには違憲立法審査権が含まれています。これは法律が憲法に違反するかどうかを審査する権利で、これがある事により憲法の最高法規性が担保されています。
この違憲立法審査権は外国でも採用されている国は多いですが、日本の場合は海外と異なり客観訴訟が認められていないという特徴があります。これは法律が制定されてから、具体的な事件が発生する事を待たずにその法律の違憲性を審査するという訴訟です。日本においては国会の立法権を尊重し、違憲と思われる法律が制定されてもすぐには違憲審査を行う事はできません。その法律により不利益を被る人が出て来て、裁判を起こしてから違憲審査が可能になります。
この違憲立法審査権は最高裁判所だけでなく、高等裁判所や地方裁判所などの下級裁判所も有しています。通常は地方裁判所で第一審を行うため、最初に地方裁判所で違憲立法審査権を行使する事になります。そして違憲判決が出てそれが確定すると、その法律自体が無効という扱いになります。戦後これまでの間で刑法の尊属殺人重罰規定など実際に違憲判決が出た例がいくつかあります。そしてその全てが具体的な事件による裁判に伴い行使されてきました。

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