違憲審査制の種類

student02_lある法令が憲法に反している(すなわち、違憲)と思ったときに、違憲性を主張するにはどうしたらよいのでしょうか。このような場合の主張方法は、大きく分けて二つあります。一つ目は、付随的違憲審査制と呼ばれるもので、事件の裁判でのみ法令の不合理を主張できるとする考え方です。アメリカの制度がこの代表で、日本もこの制度を採用しています。二つ目は、抽象的違憲審査制と呼ばれるもので、事件がなくても裁判所に法令の不合理の審査を主張できるとする考え方です。代表例はドイツでの制度で、憲法裁判所という機関が設置されており、ここで法令の合憲性・違憲性を審査しています。「Aさんがある法令の条文が不合理だと感じた場合」という事例で、制度の違いを比較してみましょう。一つ目の制度では事件が発生し裁判においてこの法令が適用されなければ、Aさんは違憲性を主張できません。しかし、二つ目の制度では事件の発生の有無を審査の要件としていないため、事件が発生し裁判が開かれなくてもAさんは違憲性を主張することができるのです。以上をまとめると、ある法令が違憲かどうかを審査する方法は二種類あり、「事件性」の有無を必要とするか否かで制度が変わると言えます。

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