違憲審査制でできること

本09違憲審査制とは、裁判所が裁判を行うにあたり適用する法令が憲法に適合するか否かを審査する制度のことで、違憲と認められ法令についてはその効力を否定し適用が拒否されます。その条文根拠は81条にあり、最高裁判所は一切の法令を審査する終審裁判所として違憲立法審査権を有しています。そして、この審査は通常の裁判所が具体的な争訟事件を裁判する際にこれに付随して行われる方式が採用されており、対象とする事件に関しては裁判所法3条で定められている法律上の争訟であることを要します。この法律上の争訟には2つの要件があり、1つには具体的権利義務の存否に関する争いであることと、もう1つにはそれが法令の適用によって終局的に解決できるものであることが必要となります。そして、これらの要件を満たした争訟の裁判に付随して法令審査が行われその合憲性が判断されています。この審査の方式自体には適用審査と文面審査がありますが、付随的審査制の下では法令の適用関係に即して個々に判断する適用審査が原則とされており、そしてその違憲判断の方法としては法令自体を違憲とする法令違憲とその法令の規定が当該事件に適用される限りに於いて違憲とする適用違憲の手法があります。従って、違憲審査は憲法上容認できない場合であっても法令の規定それ自体を客観的或は文面のみから審査を行い違憲とすることはありません。